情報商材・高額塾の詐欺被害に遭わないために手口を知り予防策を身につけよう

情報商材・高額塾の詐欺被害に遭わないために手口を知り予防策を身につけよう怪しいビジネスの見分け方

言葉巧みに他人の財産を奪う行為である詐欺。この卑劣な行為は、いつの時代も後が絶えません。

2016年の振り込め詐欺や還付金詐欺など特殊詐欺の被害額だけでも約406億3000万円になるそうです…。

この金額だけでも、いかに詐欺の被害が多いがわかります。

このような詐欺という犯罪は今後もなくなりませんし、あなたもいつ被害に遭うかわかりませんので、情報を見抜く確かな目を身につけることが必要です。

では、情報商材の詐欺やウソを見抜くにはどうしたらよいのでしょうか? まずは過去の被害例から学んでいきましょう。

情報商材・高額塾でいかに詐欺被害に遭うのか?

情報商材や高額塾、セミナーでの詐欺被害も、ある程度決められたパターンやテンプレートというものがあります。

また、騙す側に黒幕がいてその騙す手法を真似て販売するので、内容が似通ってしまうということもあります。

また、騙すターゲットはいつも高齢者などの弱者や初心者です。その情報について詳しくない、または知らないので騙しやすいからです。

では、最近副業を始めようと思っている40代後半の会社員男性、という設定でどういった手口で騙されるのか、という例を紹介します。

無料のメールマガジンへの登録が入り口

あなたはまず、FXや仮想通貨など儲かる情報はないかとインターネットで検索していたところ、とあるWEBサイトで「仮想通貨で儲ける秘密の情報をプレゼント!」など書いてあるページを発見しました。

ですが、それを手に入れるには、メールアドレスの入力が必要です。

あなたは何の疑問を抱かずに、その登録用フォームからメールアドレスを登録します。

ここまでは普通のビジネスで使われる、「リスト取り」と言われる手法です。

これには何の違法性もなく、詐欺でもありません。メールアドレスを知られるのが嫌であれば、登録しなければいいだけだからです。

登録はあくまで任意です。問題はその画面の向こう側にいる人で、騙そうとしている人であれば、そのメールアドレスは騙すために使われます。

無料ほど高いものはない、返報性の法則とは?

続いて、あなたは「秘密の情報」をゲットしました。さっそく見てみると、自分にとっては目新しい情報ばかり。

「これは参考になるぞ!」と思っていたところ、肝心な儲かる部分の話しは、この「秘密の情報」を提供してくれた人が用意した情報商材を購入しなくてはならないようです。

その額12,980円。微妙に手に届く金額だし、少し悩みます。

数日で元を取れると書いてあるし、ちょっと高いけど購入してみようかな…こんな良い情報を無料でくれる人だし、情報商材はもっとすごいものに違いない!と勝手に想像してしまいます

期待に胸膨らませ、あなたはクレジットカードでその情報商材を購入しました。

これもビジネスで普通に使われる「返報性の法則」と言われるものです。ですが、ただ人間の心理をついただけで、これも違法性がありません。

情報商材を実践!だがすぐには儲からない!?

あなたはさっそく、情報商材に書いてある通りに実践してみます。

数日は確かに効果があったものの、金額がみるみるマイナスになっていきます。これはおかしい…あなたは思います。

「購入した情報に効果がない!」とあなたは、販売元にメールで訴えます。すると、その日のうちに返信が返ってきました。

「大変申し訳ございません。ご指摘の通りこちらのミスでした。お詫びとしてこちらのセミナーに無料招待させていただきます。」というような内容でした。

「やっぱりそうか!」と、あなたはそのセミナーに参加するついでに、クレームを言って購入代金を返金してもらおうと思いました。

向こうの代替での提供をあなたは受け入れたので、ここでもまだ違法性はありません。

また、情報商材というのは、同じ情報でもそれを使う人間が違えば、必ず同じ結果になるとは限りません。

それをあっさり信じ込んでしまわずに、インターネットの情報は少し疑うことから始めましょう。
 

セミナーに参加すれば、儲かること間違いない!?

あなたは指定された場所に向かいました。都内の貸し会議室です。受付を済まして中に入ると、すでに20人くらい座っています。

受付の女性は綺麗だし、入り口には大きな花が飾られています。机には飲み物の用意もありました。いつもとは違う雰囲気にあなたは色めきたちます。

やがて開始時間より少し遅れて、インターネットで見た情報商材を販売しているあの人が入ってきました。

一流メーカーのスーツ高級そうな腕時計靴もどこかの一流ブランドに違いありません。その日に海外から帰ってきたばかりで、飛行機の到着が少し遅れてしまったようです。

そして、自己紹介と自分の経歴を話しだしました。

子どもの時から貧乏で、両親には闇金で数千万円の借金があったこと。

その両親が心労で亡くなり、自分ひとりにその借金がのしかかってきたこと。

一度は死のうと思ったが、自分が見つけたこのノウハウでお金を稼ぎ、借金を全額返済し、今では年商数億円もあること。

このノウハウを広めて自分と同じ苦しみを味わった人にも、稼いで欲しい、多くの人を救いたい、という内容でした。

あなたすっかりすの人の話しに共感します。中には泣いている人もいました。

そして、ここに集まった方にはお詫びの意味を込めて、もっと儲かる仮想通貨の情報を教えてくれるとのことでした。ただそれに参加するにはどうしても、1人最低でも300万円かかるそうです。

この人についていきたい!あなたは参加を決意しました…って、ちょっと待ってください!クレームは言うのではなかったでしたっけ?返金してもらうハズでしたよね?

あなたはすっかり、初めて会ったその人のことを信じてしまいました。

ですが、身の上話しはウソですし、時計や靴、スーツも全て借り物です。

あなたが購入した仮想通貨の情報商材もインターネットで拾える情報をコピペしただけ。もちろん儲かる話しなんてありません。

言葉巧みにあなたの思考を奪い、ありもしない稼げる話しに参加する方向に誘導させる、典型的な詐欺師の手口です。

ですが、ここでもただウソを付く人なだけで、犯罪ではありません。

支払う金額が多ければ多いほど、儲けは大きいといわれたので、持ち家などの財産を売り無事2,000万円近くの大金を工面できたあなたは、全額をあの人に振り込みました。

最後にあの人も、あなたはこれで1億円以上は確実に儲かる…と言っていました。「決行日は追って知らせる」とその日は、連絡を終えました。

…ですがいつまで経っても連絡がありません。

10日経っても連絡がないので、サポートセンターに何度か電話しましたが、その日は電話に出ることはありませんでした。

もしかしたらトラブルに遭ったのでは、あの人を心配するあなた。ですが、もう二度と連絡はとれませんし、お金が返ってくることはありません…。

こうしてあなたは、詐欺の被害者となりました。

わかりやすく説明するため脚色していますが、このような手口で詐欺が行われているのも事実です。被害者になる前に、情報を見る確かな目とインターネット検索する能力を高めましょう。

インターネット検索に能力は必要ないと思われるかもしれませんが、同じ事柄について、私が調べた情報と、あなたが調べた情報は恐らく違うはずです。

インターネットを使うにもコツやツールがあります。「情報弱者」とならないよう、日頃からインターネットの使い方には注意しましょう。

詐欺被害に遭わないために確認すること

まず、詐欺被害に遭わないためには、あなた自身がいろいろな情報を身につけ、しっかりと理解することが大切です。

例えば、情報商材の特商法の内容や広告の表現方法、どういった意図があって目的は何か?まで考えることができれば、情報を正確に判別することができ、被害を回避することができます。

絶対に稼げる、簡単、1クリックなど定番の謳い文句に気をつけましょう

詐欺の情報商材は、誇大広告ではなければ売れません。

絶対に稼げる!簡単!1クリック!秘匿性の高い!などの謳い文句のある広告・サイトには気をつけましょう。

謳い文句をそのまま鵜呑みにせず、どうしてその表現をしているのか、どういった意味があるのかを少し考えてみましょう。

販売ページの特商法を確認しましょう

インターネットで購入を迷っている商材や塾などがありましたら、まずは特商法のページを確認しましょう。

特商法(特定商取引法)とは、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守るこための法律です。

具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。

下記の表のようなことが記載されたページです。インターネットで買い物をしたことのある方なら、ご覧になったことがあるのではないでしょうか?

このページが無いサイトからは、まず購入しない方がよいでしょう。また特商法のページがあったとしても、そのページの内容をよく確認しましょう。

特商法の例

販売業者名インターネット株式会社
代表責任者名商材 太郎
所在地〒000-0000 東京都○○区○丁目○番○号
連絡先TEL:03-0000-0000
E-mail:info@○○○○○○○○.com
営業時間9:00〜18:00
販売価格○○○○○円
商品代金以外の必要料金消費税、
送料(全国一律630円。商品5,000円以上の購入で送料無料)
振込の場合、振込手数料、コンビニ決済の場合、コンビニ決済手数料
お届け時期入金確認後、直ちに商品を発送いたします
お支払方法銀行振込、クレジットカード
お申込みの有効期限7日営業日以内
返品・交換・キャンセル等7日間入金がない場合は、キャンセルとさせていただきます。
返品・交換・キャンセル等 商品発送後の返品・返却等はお受けいたしかねます。
商品が不良の場合のみ交換いたします。キャンセルは注文後24時間以内に限り受付いたします。
返品期限商品出荷より7日以内にご連絡ください。
返品送料は不良品の場合は弊社が負担いたします。
それ以外はお客様のご負担となります。

特商法ページの見るべきポイント

上表を見て、販売している会社・代表者名や連絡先はもちろん、支払い・返金に関する項目の確認が大切です。

もし、返品・返金について記載していなければ購入をやめるか、販売元に確認しましょう。情報があやふやなまま注文しては危険です。

掲載している社名・代表者を検索してみよう

特商法ページや会社概要のページがあれば、社名と代表者名をインターネットで検索してみましょう。

もし、過去に詐欺を働いた人間の場合は、その詐欺の記事や、詐欺商材を扱ったブログがヒットするかもしれません。

ですが、商材名や社名、代表者名を替えて新しいものとして販売している可能性もあります。

その場合は、その商材のジャンルで検索してみましょう。例えば「仮想通貨 情報商材 詐欺」「仮想通貨 詐欺 社名」など、あらゆる角度から検索してみてください。

本当に欲しい商材であれば、ここに時間を費やし、購入に値する商材かをじっくり吟味しましょう。

また、電話番号でも検索してみましょう。電話番号でその会社のサイトが本当に検索されるか、詐欺の情報がでてこないか確認しましょう。

社名で検索してその会社のホームページがあっても安心しない

社名で検索してみると、1ページ目にその販売している会社のホームページがありました。

その会社のホームページを見てみると、もう創業から30年以上経っていて、その業界での評判は確かなものでした。これで安心して購入できますね!

…はい!残念ながら、あなたは詐欺の被害に遭う可能性が高いです!

私なら、これだけでは情報が足りないと感じます。そのホームページの会社概要に記載している、代表者名、所在地を確認しましたか?

もし、情報商材の販売ページの情報と一致しないようでしたら、とても危険です。

会社名はその会社を設立する人が自由につける事ができます。

ですので…騙す側の人間は、その1ページ目に表示される信頼のある会社と誤認させるため、あえて同じ社名をつけた可能性があります。

これは、ひと昔前からある情報商材のよくある手口です。

検索して、その会社があるかという確認ではなく、販売している会社がウソをついていないかを確認しましょう。

確証を得るためには国税庁の法人検索を利用しましょう

実は簡単な情報であれば、誰でも法人情報を知ることができますし、法務局では登記簿を請求し紙面で確認することもできます。

まずは、国税庁の「法人番号公表サイト」で社名を検索してみましょう。

まずは、このサイトの「法人の商号及び所在地などから法人番号を調べる」で社名だけ入力して検索してみましょう。

すると、法人登録されている同じ名前、またその言葉を含んでいる社名が表示されます。

数社ある場合は、特商法に掲載している住所で絞りこみ検索をして、その販売会社が存在するか確認しましょう。

ページ上の締め切りやカウントダウンに騙されない

そのページを開いた瞬間、ページの上部で急に始まる終了へのカウントダウン!

今逃すとこの情報は手に入らないかもしれない!そういった焦りが人の判断を狂わせ、詐欺被害へと導く場合があります。

まずは、カウントダウンに種類があることを理解しましょう。

これは確かに販売終了までのカウントダウンですが、焦ることはありません。

きちんと特商法や会社概要を確認しましょう。

無料のメールマガジンであれば、とりあえず登録して届いたメールの内容や、その後の反応をみるのもいいかもしれません。

メールマガジン・無料プレゼントのカウントダウン

この場合は、ページが開いた時にカウントを開始するただのプログラムの可能性があります。

でも、ページを開き直してもどんどんカウントが減っていくから早くしなきゃ!

まずは落ち着いて、今使っているWEBブラウザとは別のブラウザで、同じページを開いてみてください。または、Wifiを使わずスマートフォンで同じページを開いてみてください。

どうです? また同じ時間からカウントダウンが始まったでしょうか?

使用しているWEBブラウザが開かれたページを記憶してるので、プログラムがそれを読み取りカウントダウンしているだけです。

もしかするとIPアドレスを読み取たり、WEBブラウザのキャッシュが残り、カウントしている可能性もあるので、スマートフォンを使用しました。

このようにWEBサイトの利用しているプログラムを読み解くことで、本質を見抜くことも可能です。

カウントダウンに慌てず落ち着いて、情報を整理しましょう。

無料のメールマガジンを解約する

情報商材や高額塾などので無料のメールマガジンに登録していると、定期的にメールが配信されたりします。

それが届くと、どういった内容か気になって、つい確認してしまうかもしれません。

そんなことがないように、メールマガジンを解約しましょう。

儲け話が好きなあなたが、そのメールマガジンを見てしまうと、どういった内容か気になってサイトまでアクセスしてしまかもしれません。

そうなってはまた、同じことの繰り返すだけです。もう二度と目につかないようにそのメールマガジンを解約してしまいましょう。

現在使っているメールアドレスを変更する

今まで登録していたメールマガジンを解除しても、あなたのメールアドレスはリストに残されますので、また別の商品やセミナーの案内メールがくる可能性があります。

それらがこないようにするためには、メールアドレスを変更するしかありません。

GmailなどYahooメールなどのフリーメールでもいいので、変更しましょう。そして、それらの情報が目につかないようにしましょう。

情報商材や高額塾は、インターネットを使うことで、WEBサイトでは視覚的に、音声・動画では聴覚的に、両方の感覚に訴えることができるようになり、詐欺の被害に遭う方が増えることになってしまいました。

インターネットは、上手く使うことでビジネスの速度を格段に早くすることができますが、間違ったことに使えばそれだけ被害者を増やすことにもなります。

自分は大丈夫と思わず、正確な情報をつかむような努力を普段から心掛けましょう。

儲かる・稼げる系の情報商材・セミナー・高額塾で詐欺被害が多い

やはりお金を稼ぐ、儲けるという人の欲望にストレートに訴える情報商材での被害が多いです。

お金を稼げば、この不景気の世の中でも会社をやめて、海外旅行に行ったり、高級な外車に乗ったり、若いお姉ちゃんをはべらかし、バラ色の人生が待っている…そう勘違いさせて詐欺の情報商材や高額塾を販売しているのです。

誰もが、現実から逃げて、楽な人生を歩みたいですよね。

ですが、普通の人間が大金を手にしたとしても、使い方を知らないので1年で散財し、生活水準をさげずに借金まで抱えてしまうそうです。

詐欺師もそんな連中ばかりなので、また同じ情報商材を販売して詐欺を繰り返し、被害者が絶えないのが事実です。

お金は大切ですが、それだけが全てではありません。

詐欺被害に遭えば、家族、恋人、友人まで失ってしまう可能性があります。

本当に必要なものなのかきちん見極め、被害者とならないように普段から気をつけることが必要です。

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